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発達障害と看取り

看取りで悩みがある方に知ってもらいたい!『臨床宗教師』とは?

 

臨床宗教師とは?

みなさんは臨床宗教師という人がいるのをご存知ですか?
簡単に説明すると終末期の方やその家族の心のケアをしてくれる人です。
私も母を看取った数年後にこの方達のことをしりましたが、もっと早く知りたかった!知っていたら絶対に頼ったのにな…と思ったので、現在終末期の家族がいる方や看取りで悩みを抱えている方はぜひ参考にしてみてください。
 
 

臨床宗教師ってどんな人?

臨床“宗教師”と呼ばれている方達なのでもちろん宗教者です。
仏教やキリスト教など30以上の宗教や宗派の人たちが協力し合い、臨床宗教師として活動しています。
宗教と聞くと「信仰がないけど大丈夫かな?」「勧誘されるのでは?」などと不安に思う方もいると思いますが、臨床宗教師は現場での布教や個人的利益の為の行動は禁止されているので、宗教に関する話はありませんので安心してください。
もちろんお祈りやお祓い、お守りなどをお願いすることは可能なので宗教家ならではのメリットはあります。
 

活動内容

臨床宗教師は病院や被災地などに出向いて患者さんやその家族、または遺族の話を聞くことによって心の不安や苦しみを和らげるための支援を行っています。
患者さんを支える立場である看護師や医師の話を聞いたり、お墓やお葬式の相談にも乗ってくれたりと幅広く活動しています。
特に終末期の患者さんや、看取りをおこなう家族の心のケアを行うのが主な活動のようです。
 
 
 

依頼方法

では、実際に臨床宗教師の方に家族の心のケアを任せたい、自分の気持ちを聞いてもらいたいと思った方はどのように依頼すればよいのでしょうか?
 
私が調べてみたところ、はっきりとした依頼先や方法はわかりませんでした。
最近テレビなどでも取り上げられるようになって臨床宗教師さんも増えつつあるようですが、まだまだ少ないのかもしれません。
 
ですが、“一般社団法人 臨床宗教師会”に各種お問い合わせ先として各地方の臨床宗教師会の連絡先が載っていたので、詳しくお話しを聞きたい方はぜひお住いの地域の臨床宗教師会に連絡してみてください。
 
また、担当医が緩和ケアの先生の場合は情報を持っている可能性もありますので一度相談してみるのも良いと思います。
 
 

家族が心のケアをするのは難しい(まとめ)

私も母を看取った経験がありますが、終末期の人の心のケアは家族であっても本当に難しいです。むしろ家族であるからこそ心配をかけないようにと本心を言ってくれない場合が多くあります。
緩和ケア病棟に入院している時も、医師や看護師がゆっくり話を聞いてくれる時間はなく、死への不安や恐怖などに対する精神的なケアまでは行ってくれませんでした。
 
私は、身体の痛みだけではなく不安や心残りなど心の痛みを取り除いてあげることで初めて安らかな最期が迎えられるのだと思っていますが、それを実際にしてあげられなかったことを今でも後悔しています。
 
私のように後悔を残さないためにも終末期の方の心のケアを臨床宗教師などのプロにお任せするのもとても大事なことだと思います。

 

 

 最後まで読んでくださりありがとうございます。

質問やご意見がありましたらコメントください!

後悔が残る看取り方をしていませんか?

 

後悔の残らない看取り

 
私は母を看取った経験がありますが、母を亡くした後想像もしていなかったほどの“後悔”に苦しみました。
明確な理由がある訳でもなく、ただ自分が母に対してとってきた行動や言葉の全てが後悔の対象になったのです。
 
私のように大切な人を看取った後、後悔に苦しむ方が増えないようにと思い、私の思う後悔の理由を書くので、ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。
 
 

とにかく余裕がない毎日

私の場合、「最期は自宅で」が母の望みだったため、治療をやめて緩和ケアに切り替えてからは、週に1回の介護ヘルパーさん・2週間に1回の訪問看護さんと緩和ケアの医師〔主治医〕の往診、とプロの力を借りていましたが、基本は私1人で母の身体的なケアと食事や家事などの生活面のお世話、自分の自宅の家事や午前中のみですが、仕事もしていました。
毎日とにかく忙しく、私自身が時間に追われて余裕のない生活をしていたため、母とゆっくり向き合う時間が作れなかったのです。
 
写真やビデオを見て思い出話をしたり、2人でテレビを見る、一緒にご飯を食べる…など
当たり前のことですが、その当たり前が当時の私にはできていませんでした。
忙しさと慣れない在宅での緩和ケアに必死で、残り少ない時間、1分1秒が貴重な時間だということを忘れてしまっていたのです。
 
家事や仕事は手を抜いていいので、向き合う時間をたくさんつくってください。
今はお金に余裕がなくても、部屋が散らかったりバランスのとれた食事が作れなくてもいいんです。
なによりもまず一緒に過ごす時間を優先してください。
ただ隣にいるだけでもいいです。
心から向き合い、今日も一日ちゃんと寄り添えたなと思える看取りをしてください。
それができたかできないかで、その後の自分の人生は大きく変わってしまいます。
 

精神的なケアをしてあげられなかった

これも私に余裕がなかったことが大きな原因ですが、私達が“親子”だったことも原因の一つなのではと思っています。
 
我が家は母一人子一人の家庭だったので、母は当時まだ22歳だった私を一人残していくことをとても心配し、不安に思っていました。
治療をしていた4年半も治療をやめて緩和ケアに切り替えた5ヶ月の間も、一度も私に涙を見せたり泣き言を言ったことはありません。
 
ですが自分があと何ヶ月…何週間…しか生きられないとわかっていて平気な人はいませんよね。
母が亡くなった後見つけた母の手帳には、治療の辛さや死に向かう恐怖が書かれていました。
それを見た時、精神的な支えになってあげられなかった自分を責めたのを覚えていますし、今でもとても後悔しています。
 
自分も母親になった今、当時の母の気持ちも理解できます。
残していく我が子に心配をかけたくない、親として泣き言は言えないしこれ以上我が子に負担をかけたくないのだと。
そんな母の気持ちを私は子供として気付いてあげなければならなかったのです。
いや、正直に言えば…死に向かっていく母の状況を受け止めきれずにいた自分に、母の精神的なケアまではできなかったのだと思います。
 
私と同じように自分では精神的なケアまで手が回らなかったり、どう言葉掛けしていいかわからないのはよくあることだと思います。
そんな方にはぜひプロの力を借りてほしいです。
看護師や主治医の先生に、最近不安が強いようなので話を聞いてあげてほしいなどの口添えや精神的なケアについての相談をしたり、在宅の場合ですと、精神科の医師が往診してくれる所もありますし、臨床宗教師とよばれる方にお願いするのも良いと思います。
 

(最後に)心から向き合いやりっきたと思える看取りを

 
私は今でも母が不安や恐怖を抱えたまま死を迎えたのだと思うと後悔で押しつぶされそうになります。
私と同じようにわからないから、大丈夫そうだからといってなんの行動も起こさないのは後になって絶対に後悔します。
在宅で最期を迎える方は特に家族以外の人との時間が少なくなりがちなので、ぜひプロの力や、本人の親戚や友達などの心を開けそうな人に会わせてあげるなどの配慮をしてあげてください。
自分自身で精神的なケアができなくても、私がしてあげらることは全部やりきった!そう思えることができれば大丈夫です。
やりきったと思える看取りをした人に後悔は絶対に残らないです。
 
 
ぜひ、私の失敗と後悔を参考に後悔の残らない看取りをしてください。
 
長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございました。
 
 
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